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Read.ai は、ビデオ会議にボットとして参加して発言を文字起こしし、一つひとつの会議を要約・主要な論点・アクションアイテム・全文書き起こしからなる構造化されたレポートに変換する AI 会議アシスタントです。ここまでなら、すでに飽和状態にある議事録ボット市場の他製品と大きくは変わりません。差をつけているのは製品の後半部分です。これらの書き起こしはアーカイブに眠るのではなく、メール、チャット履歴、CRM の顧客データ、各種ドキュメントと並ぶもう一つの検索可能なデータソースとなり、すべてを一度の自然言語の問いかけで横断的に引き出せます。
公式サイトのトップページは本製品を「Your AI Meeting Agent」と位置づけ、サブコピーとして、Read は会議とメールとメッセージを要約・洞察・即時の回答へと変える AI コパイロットであり、あらゆるデバイスとあらゆる働く場所で機能する、と記しています。この一文は製品の狙いをかなり正確に描き出しています。Read AI が会議ツールとして出発したのは事実ですが、現在の自己規定はそれよりずっと大きく、同社は自らを「生産性 AI の独立した記録システム」と称し、人々がより少ない会議に出席し、より少ないメールを送り、より少ないメッセージを読み、意思決定が右にスワイプするのと同じくらい簡単になる状態を目標に掲げています。
製品を手がけるのは 2021 年設立、米国ワシントン州シアトルに本社を置く Read AI, Inc. です。三名の共同創業者はいずれも同じチームの出身です。CEO の David Shim 氏は以前 Foursquare の最高経営責任者を務め、さらにその前には Placed を創業して率い、同社は 2017 年に Snapchat に買収されました。CTO の Rob Williams 氏は Foursquare と Placed の双方でエンジニアリング担当シニアディレクターを務め、データサイエンス担当バイスプレジデントの Elliott Waldron 氏も両社で同じ役職に就いていました。この位置情報分析という共通の出自は覚えておく価値があります。「文字起こしツールが欲しいだけ」というユーザーを驚かせる設計上の傾き、すなわち Read AI が言葉を記録すること以上に行動を計測することへ強い関心を寄せている理由を説明してくれるからです。
資金調達の履歴は製品の拡張と歩調を合わせています。TechCrunch は 2024 年 10 月、Read AI が Smash Capital 主導で 5,000 万ドルのシリーズ B を完了し、同年前半の 2,100 万ドルのシリーズ A を含めて累計調達額が 7,100 万ドルに達したと報じました。同じ記事の中で共同創業者の David Shim 氏は、半年足らずでサインアップ数、アクティブユーザー数、月次経常収益のいずれもが倍増したと述べています。同じラウンドを扱った SiliconANGLE の報道は別の数字を挙げています。前回ラウンド以降で 10 万人を超える新規ユーザーが加わり、その定着率は 81%、過去 12 か月でアクティブユーザーは 720% 増加した、というものです。同メディアは本文中でこれらが独立した計測ではなく会社側の自己申告である旨を明示しています。
より最近の第三者報道は現在の規模感を伝えています。TechCrunch は 2026 年 2 月、Read AI の月間アクティブユーザーが 500 万人を超え、1 日あたり約 5 万件の新規登録が発生していると報じました。これらの数字も出所は会社ですが、この分野を継続的に取材している署名記者を経由している点で、マーケティングページよりは信頼が置けます。
先に進む前に、どうしても押さえておくべきことがあります。本製品は評判が真っ二つに割れており、しかもその割れ方は無作為ではありません。iOS アプリは App Store で 853 件の評価にもとづき 5 点満点中 4.88 点を得ています。一方 Trustpilot のプロフィールは 105 件のレビューにもとづき 1.3 点です。どちらの数値も実在し、本ページのために直接確認しました。「制限事項と注意点」の章でこの極端な乖離の理由を説明していますが、それはおそらく本ページが提供しうる最も有用な判断材料です。
会議レポートは本製品の基本的な成果物の単位です。公式の製品ページは各レポートの五つの構成要素を明示しています。要点と決定事項をまとめた会議サマリー、会話の各区間を行き来できる主要な論点、自動生成されるアクションアイテム、全文書き起こし、そして再生とハイライトです。最後の項目には約 2 分のハイライト映像が含まれ、Enterprise 以上のプランでのみ開放されます。
五要素の先頭に置かれる議事録要約は、続く各項目への入口として機能します。レポートの届き方は一通りではありません。会議レポートのダッシュボードで開くこともできますし、会議終了後にメールで受け取ることも、Slack、Zapier、Webhook、HubSpot、Salesforce、Atlassian、Notion、Asana といった接続済みシステムへ流し込むこともできます。
ここが Read.ai と大半の競合製品とで道が分かれる地点です。書き起こしとは別に参加者単位の計測値を算出しており、製品ページはその項目をそのまま並べています。発話時間、バイアス、そしてカリスマ性です。さらに関与度が高かった瞬間を捉えるために「聴衆の反応と重要な発言」を印付けし、話者ごとの感情の推移も追跡します。
これらの指標の性質はありのままに受け止めるべきです。発話時間は直接的な計測値です。しかしバイアスとカリスマ性はモデルが推論したスコアであり、同社は方法論も検証研究も精度の数値も一切公開していません。自己省察のきっかけとして、たとえばあの通話で自分は喋りすぎではなかったか、開始 20 分の時点で場の集中が切れていなかったか、といった振り返りの用途であれば実際に有用です。しかし人事評価の入力値としては擁護できるだけの根拠を持たず、そのように用いるべきではありません。
Ask Read は企業内検索のレイヤーであり、本製品の拡張された自己規定を最もよく裏づける機能でもあります。同社はこれを、すでに知っていることを見つけ出し、まだ知らないことを発見させてくれるものと説明し、引用と出典リンクを伴う文脈依存の回答を返すとしています。
守備範囲は広く取られています。Ask Read は会議の書き起こし、メール、チャット、ドキュメントとナレッジベース、クラウドストレージを索引化し、具体的には会議側で Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、メール側で Gmail と Outlook、チャット側で Slack と Microsoft Teams、ナレッジ側で Notion と Confluence、ストレージ側で Google Drive と Microsoft OneDrive、CRM 側で Salesforce と HubSpot、そして大規模言語モデルのエンドポイントとして ChatGPT と Claude に接続します。
肝心なのは、新たなアクセス経路を作るのではなく既存の権限境界をそのまま踏襲する点です。公式の記述は、ユーザーが接続したアプリを通じて本人がアクセスできるデータのみが検索対象となり、何も自動的に他者と共有されることはない、と明記しています。無制限の検索は無料プランと有料プランの双方に含まれており、これはかなり気前のよい線引きです。無料枠が制限しているのは文字起こしできる会議の本数であって、検索の量ではないからです。
Read.ai が最も大きく打って出た機能が、Ada という名のデジタルツインで、メールを媒体として動作します。製品ページは三つの中核動作を挙げています。Ada Answers はナレッジベースから洞察を引き出し、Ada Schedules はやり取りを往復させることなく会議を確定させ、Ada Covers For You は休暇明けに遅れを取り戻す手助けをします。その周囲に会議後のスケジューリング、カレンダーの競合解消、CRM のインテリジェント更新、定期報告が配置されています。
この機能の発表を扱った TechCrunch の報道が動作の仕組みを補ってくれます。ユーザーは ada@read.ai 宛に「Get me started」と書いたメールを送ることで利用を開始し、以後 Ada は空き時間を返信し、日程変更の調整を処理し、会社のナレッジベース、過去の会議で話題に上がった事項、そして公開されたインターネット検索を用いて質問に答えられるようになります。
同社は人が介在する余地を残す点について明確な姿勢を示しています。Ada はユーザーの明示的な同意がある場合にのみ行動し、承認なく情報を共有することはなく、ユーザーは何かが送信される前に下書きを確認することで主導権を保ちます。自分に代わって発言するエージェントにとっては正しい設計であり、外部とのメールスレッドに触れさせる前に、自分のアカウントでこの設定が実際に効いているかを確かめておく価値があります。
トップページが列挙するモジュールは、大半のユーザーが実際に触れるものより多く並んでいます。会議レポート、アシスタント、リアルタイム会議ノート、再生、デジタルツイン、ワークスペース、Ask Read、メール要約、会議アシスタント、スピーカーコーチ、For You、ファイルアップロード、レコメンド、受信トレイインサイトです。リアルタイムノートは会議後ではなく通話の最中に表示され、ファイルアップロードは Ask Read が照会するのと同じ索引にドキュメントを送り込む機能で、その枠は月単位のクレジットで計算されプランごとに数量が異なります。
出られなかった会議に追いつく。 最も一般的で、最も筋の通った使い方です。書き起こしを通読する代わりに要約を開き、アクションアイテムに目を通し、自分に関係する主要な論点へ跳びます。Ada はこの場面を休暇明けにまで広げます。そのとき本当の問題になるのは、まさに溜まった文脈の量だからです。
営業や顧客対応のチーム。 Salesforce や HubSpot を接続しておけば、会議の結論は誰かが後から手で打ち込まなくても顧客レコードへ流れ込みます。CRM のインテリジェント更新が狙っているのは、商談メモが三日後に書かれるか、そもそも書かれないという典型的な空白そのものです。
横断検索で、誰も記録しなかった決定を掘り起こす。 Ask Read が最も説得力を持つ場面です。「価格改定について結局どう決めたのか」の答えは、たいてい存在します。六週間前の通話、Slack のスレッド、書きかけの Notion ドキュメントに散らばっていて、誰も見つけられないだけです。三か所を一度に検索し出典まで辿れることは、文字起こしだけでは解決しない問題を解決します。
自分の会議の進め方を改善する。 スピーカーコーチングの出力は、自分の発話時間の比率や関与のパターンを確認したい個人ユーザーに向いています。自発的かつ私的な利用を前提とするなら、理にかなったフィードバックの回路です。
多言語のチーム。 iOS アプリは 19 言語にローカライズされ、無料プランも 20 以上の言語対応を掲げているため、英語を業務言語としない分散チームにも実用性があります。
リサーチやインタビューの業務。 対話を繰り返し行う職種、たとえばユーザーリサーチャー、採用担当者、記者は、コーパスを蓄積していきますが、その資産は検索可能になって初めて価値を持ちます。ファイルアップロードと会議の書き起こしを一つの索引にまとめる構造は、この働き方によく適合します。
覚えておくべきコマンドが二つあり、これは Read AI の契約者だけでなく、オンライン会議に出席するすべての人に関わります。会議のチャット欄に 「Read stop」 と入力すると Read は退出し、その時点までのレポートを生成します。「opt out」 と入力すると Read は退出し、会議データをすべて削除します。プライバシーポリシーはこの権限がホストに限られないことを確認しています。ホストであれ参加者であれ、会議チャットに opt out と入力すれば Read を会議から外せます。
まず手動参加モードで始め、一か月は維持してください。 本製品への不満が最も集中しているのは、性能が悪いことではなく、望まれていない場所に現れることです。ツールに慣れるこの期間、手動モードはその失敗の型を完全に取り除いてくれます。
どの会議に入ったかを毎週点検してください。 定例の社内スタンドアップなら問題ありません。しかし報酬に関する一対一の面談、法務の通話、心理相談に近い会話、社外候補者の面接は適していません。ボットにその違いは分かりませんが、人には分かります。
転送する前に、アクションアイテムを自分の記憶と突き合わせてください。 自動抽出はよくできていますが完璧ではなく、しかもその失敗は静かに起こります。担当者を取り違えたアクションアイテムは、正しいものとまったく同じくらいもっともらしく読めてしまいます。
発言分析のスコアは私的な情報として扱ってください。 とくにカリスマ性とバイアスの数値は、公開された方法論のないモデル推論値です。チーム内で回覧することは、基礎となる計測が到底支えきれない横並びの比較を招き入れる行為です。
Ask Read のソースは一つずつ接続してください。 一つ繋いで検索の品質を確かめ、それから次を繋ぎます。九つを一度に接続すると、どのソースが質の低い回答を生んでいるのか切り分けられなくなります。
引用は必ず開いてください。 Ask Read は出典へのリンクを返します。引用を辿っていない回答は事実ではなく主張であり、確認の代償はクリック一回にすぎません。
無料枠の上限をまず自分の会議量と照らしてください。 月 5 件の会議書き起こしは、会議の少ない人には十分に実用的です。しかし週に四回通話があるなら初週で頭打ちになるため、月半ばに気づくより前もって計画しておくほうが賢明です。
Enterprise+ ではデータ保持期間を意識して設定してください。 このプランはカスタムのデータ保持を提供します。五分で終わるこの設定が、二年後にプラットフォームが保持している機微な会話の量を実質的に減らします。
適している人: 社内会議の負荷が高い個人の専門職、HubSpot や Salesforce に入り浸り通話と通話の間でメモを取りこぼしている営業チーム、複数言語で協働する分散チーム、自分の会議の癖を静かに把握したいマネージャー、そして本当の痛みが文字起こしではなく検索にある組織です。決定は確かに下されているのに、誰も見つけられないという類の組織です。
適していない人: 会議相手の多くが録音に同意していない社外の関係者である場合、全員同意が必要な法域にいながら明確な同意プロセスを持たないチームです。利用規約がその義務を Read AI ではなく利用者側に置いているためです。また、手頃な価格で HIPAA 準拠や SAML、SCIM を必要とする規制産業の環境も該当します。これらの機能が最も高いプランの後ろに置かれているからです。文書化され監査可能な文字起こし精度の数値を必要とする場合も同様で、公開されている製品ページはそれを提供していません。
慎重な判断を要する立場: IT およびセキュリティのチームです。本製品はカレンダーへのアクセス、メールへのアクセス、チャットへのアクセス、ドキュメントへのアクセス、CRM へのアクセスを求めます。個別に見れば一つひとつは妥当であり、権限モデル自体も筋が通っています。検索はすでに持っているアクセス権をそのまま踏襲するからです。しかしそれらを合算すると、単一のベンダーが組織内部のコミュニケーションのきわめて完全な像を、最長二年にわたって保持することを意味します。これは個別の承認を重ねるうちに気づかぬまま到達すべき結論ではなく、意識的に下すべき決定です。
Read AI は公式サイトのトップから直接リンクされた四つのクライアント経路で配布されています。Windows のデスクトップインストーラー、Google Play の Android アプリ、App Store の iOS アプリ、そして Chrome ウェブストアのブラウザ拡張機能です。主戦場とする三つの会議プラットフォームに対応して、Zoom、Google、Microsoft それぞれの専用ランディングページも用意されています。
Apple の公式照会インターフェースで直接確認したところ、iOS アプリは Read AI, Inc. が「Read AI: Transcripts and Notes」の名称で配信しており、無料でダウンロードでき、853 件の評価にもとづき 5 点満点中 4.88 点、コンテンツレーティングは 4+ です。2026 年 8 月 5 日にリリースされた現行バージョン 2.11.0 は iOS 18.0 以降を要求します。ローカライズ言語は 19 種で、カタルーニャ語、デンマーク語、オランダ語、英語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、簡体中国語、スペイン語、スウェーデン語、ウクライナ語が含まれます。
自社クライアント以外にも、Read AI はサポートセンターで MCP Server と API Reference の二つの文書を公開し、ChatGPT のアプリディレクトリにも掲載されています。自社のインターフェースを介さずに外部の AI クライアントからデータへ到達しうるということです。調査期間中、サポートセンターの文書は直接取得できなかったため、本ページはこれらのインターフェースが存在するという事実のみを記述し、エンドポイントや認証方式、レート制限については一切の断定を避けます。
ウェブサイト自体は英語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、フランス語、日本語、ヒンディー語、ロシア語、ドイツ語、中国語の 10 のインターフェース言語で提供されています。
公式の料金ページは四つのプランを提示しています。すべての有料プランで年額払いは月額払いに対して 25% 割引となります。
無料 — 0 ドル。 クレジットカードは不要です。中核となる制約は 月 5 件の会議書き起こし で、会議文字起こしの本数こそが無料枠と有料プランを分ける軸になっています。無制限の企業内検索、会議とメールとメッセージの要約、パーソナライズされた会議コーチ、基本的な連携、トピックの要点、20 以上の言語、デスクトップおよびモバイルアプリが含まれます。
Pro — 年額払いで月 15 ドル、月額払いで月 19.75 ドル。 無制限の書き起こし、月 100 件のファイルアップロードクレジット、レポートの優先処理、Notion、Salesforce、HubSpot、Jira、Confluence、Zapier、Webhook を含むプレミアム連携、加えて無制限のストレージとワークスペースへのアクセスが提供されます。
Enterprise — 年額払いで月 22.50 ドル、月額払いで月 29.75 ドル。 Pro のすべてに加え、音声と映像の再生、動画ハイライト、月 200 件のファイルアップロードクレジット、プレミアムサポートが付きます。5 ライセンス以上が必要 なため、個人では購入できません。
Enterprise+ — 年額払いで月 29.75 ドル、月額払いで月 39.75 ドル。 Enterprise のすべてに加え、月 300 件のファイルアップロードクレジット、HIPAA 準拠、SAML と SCIM、ドメインキャプチャ、カスタムのデータ保持期間、ワークスペースのオンボーディングが含まれます。
とくに二点を強調しておきます。第一に、無料プランの気前のよさは非対称です。検索は無制限なのに書き起こしは 5 件で止まっており、これは同社がコストをどこに見て、フックをどこに見ているかをそのまま物語っています。第二に、利用規約はきわめて率直に、Read AI はサービスについて返金を行わないと記しています。 割引が効く既定の選択肢が年額払いであることと併せると、名目単価は高くとも月額払いで有料プランを試すのが理にかなった進め方です。
Otter.ai は単体の文字起こし分野の古参で、長い実績と大きなユーザー基盤を持ちます。純粋な文字起こしとノートの製品としてはより強く、情報源を横断する検索では弱いという特徴があります。
Fireflies.ai は会議の取り込みという層で正面から競合し、CRM 連携が深いため、営業組織が両者を並べて比較検討することがよくあります。
Fathom は無料かつ高速な会議要約に的を絞り、製品の表面が明らかに簡素で、総合プラットフォームを過剰だと感じるユーザーに向いています。
Granola は TechCrunch がこの分野を扱う中で名前を挙げた製品で、通話へボットを送り込む代わりにユーザー自身が書いたノートを補強するという別の構造を採っています。ボット型ツールへの不満の大半を占める同意の摩擦を回避する設計です。
Microsoft Teams Premium と Google Gemini for Workspace は、すでにどちらかのオフィススイートに深く紐づいている組織なら検討に値します。ベンダーを増やすことも、第三者のボットを通話に入れることもなく、インテリジェントな会議要約が手に入るためです。
tl;dv は無料プランと CRM 連携を掲げ、近い領域を狙っています。
ここでは競争の文脈が重要です。TechCrunch の 2024 年の報道は投資家 Brad Twohig 氏の言葉をそのまま引き、会議を文字起こしするサービスはコモディティ化しつつあると伝えました。当のラウンドに投資したばかりの人物の口から出た評価としては、めったにないほど率直です。必要なのが文字起こしだけであるなら、機能一覧よりも価格と同意の仕組みが選択を左右すべきです。Read AI の差別化は書き起こしそのものではなく、情報源を横断する検索とデジタルツインに立脚しています。
評価の極端な分化が最大の論点であり、その原因は説明可能です。 Read AI の iOS アプリの評価は 853 件で 4.88 点、Trustpilot の評価は 105 件で 1.3 点です。いずれも直接確認しました。この二つの母集団は構成がまったく異なり、その一点が乖離のほとんどを説明します。App Store の評価はそのアプリを自ら選んでインストールした人々から寄せられ、Trustpilot のレビューはかなりの部分が、他人の会議でこのボットに出くわし、不満を書く場所を探して辿り着いた人々から寄せられているからです。さらに当の Trustpilot プロフィールは 企業による所有権の主張がない状態 であり、プラットフォームは同社が顧客にレビューを依頼した履歴がないためレビューが代表性を持たない可能性があると明記しています。この但し書きは双方向に働きます。標本が有料顧客層を代表しないのは事実ですが、同時にベンダーが誘導したレビューによる正の偏りからも自由だということです。
不満の主題は品質ではなく、しつこさです。 Trustpilot で繰り返し現れる主題は、文字起こしの出来が悪いということではなく、この製品から抜け出しにくいということです。2026 年 7 月のあるレビュアーは、アカウントを有効化したこともないのに三回以上削除し、Google Workspace から連携も外したのにまだ、と書いています。2026 年 6 月の別のレビュアーは、きわめて不快で、スパムやマルウェアに近く、おそらく GDPR に準拠していないだろう、と記しました。これは利用者個人の意見であって規制当局の判断ではなく、そのように読むべきものです。
同社の公式見解はこれらの記述と真っ向から食い違っており、双方とも並べて示されるべきです。 Read AI のアカウントおよびプライバシーセンターは、Read が自ら会議に参加することは決してなく、Read のアカウントを持つ誰かが招待したときにのみ参加すると述べています。同社は「まだ自分の会議にいる」という体験を、別の参加者が Read を使っている状況として説明します。この二つは同時に成り立ちえます。ボットは常に 誰かに 招待されているが、その誰かは異議を唱えている当人ではない、というだけのことであり、まさにそこが設計上の問題です。コーネル大学やウィスコンシン大学マディソン校を含む複数の大学や公的機関が、カレンダー連携を通じた AI ノートテイカーの自動参加について構成員向けの内部指針を公表しているという事実は、この摩擦が特定のベンダー固有ではなく、この製品カテゴリ全体の構造に由来することを示唆しています。
非利用者にはボットを止める独自の手段がありません。 最も鋭い欠落です。プライバシーセンターは誰が Read を招待したかを確認しその人に連絡するよう案内するだけで、Read のアカウントを持たない人が自分の会議へのボットの参加を事前に阻止できる仕組みは示していません。会議ごとに効く opt out コマンドは確かに機能しますが、事後的です。すでに通話に入っていて、ボットに気づいていて、そのコマンドを知っている必要があるからです。
録音の同意を得る責任は利用者側にあります。 利用規約は録音についての法的同意を誰が取得すべきかを明示せず、代わりにエンドユーザーへ Read AI のプライバシーポリシーを告知し、当該ユーザーが適用されるプライバシー法上の権利を行使できる手続を維持・提供することを求めています。全員の同意を要する法域では、この遵守義務が Read AI ではなくツールを導入した組織に置かれることを意味します。
賠償責任の上限は 100 ドルです。 規約は、訴えの形式を問わず本規約または本サービスに起因する一切の請求について、Read AI および関係当事者が負う責任の総額は 100 米ドルを限度とすると定めています。機密性のある業務会話の録音を保持する製品であることを踏まえれば、導入前に二度読む価値のある上限です。
利用者が会社を免責します。 利用者は、サービスの利用、自らのコンテンツ、規約違反に起因する損失について、Read AI ならびにその役員、取締役、代理人、パートナー、従業員を補償し、防御し、免責しなければなりません。
データはモデルの学習に用いられますが、一つ除外があります。 プライバシーポリシーは、サービス内でモデルを学習させ改善するために情報を利用すると記述しています。明示的な例外が一つあり、Google Workspace の API を通じて収集されたユーザーデータは、汎用的・非個人化された AI および機械学習モデルの開発・改善・学習には用いられず、第三者の AI ツールにもそうした利用は許可されない、というものです。適用範囲は正確に読む必要があります。これは包括的な「利用しない」よりはるかに狭い記述です。
保持期間は最長二年です。 音声と映像の情報、およびそこから派生した情報は、いかなる場合も 2 年を超えて保存されません。カスタムの保持期間の制御は Enterprise+ の機能です。
公開された精度の数値がありません。 文字起こしのページにも会議レポートのページにも、文字起こし精度の百分率は示されておらず、エクスポート形式の一覧も公開されていません。正確な記録を生み出すことが中核機能である製品において、検証可能な品質指標の欠如は実質的な空白です。
レポートの削除権限は所有者に限られます。 レポートを削除できるのは所有者だけです。つまり同僚が自分の出席した会議を録画していた場合、その記録を消すことは自分の裁量の外にあります。
規制対応の機能は最上位プランの後ろにあります。 HIPAA 準拠、SAML、SCIM はいずれも Enterprise+ 専用であり、規制産業の組織には中間価格帯の選択肢がありません。
返金はありません。 利用規約に何の留保もなく記されています。
リリース時点の Ada のチャネル範囲は限定的でした。 TechCrunch は、このデジタルツインがリリース時点ではメール専用であり、Slack と Teams への対応は提供済みではなく計画段階であったと報じています。
年齢要件。 利用者は満 18 歳以上である必要があります。
はい。0 ドルでクレジットカードも不要な、実用に足る無料プランがありますが、月 5 件の会議書き起こしという上限があります。注目すべきは、無料枠でも企業内検索が無制限であり、会議・メール・メッセージの要約、会議コーチ、基本的な連携、20 以上の言語、デスクトップおよびモバイルアプリが併せて提供される点です。週に一件を超えて書き起こしたい会議があるなら、書き起こしの上限に当たることになります。
四つのプランがあり、年額払いは月額払いに対して 25% 割引です。Pro は年額払いで月 15 ドル、月額払いで 19.75 ドル。Enterprise は年額払いで月 22.50 ドル、月額払いで 29.75 ドルで、5 ライセンス以上が必要です。Enterprise+ は年額払いで月 29.75 ドル、月額払いで 39.75 ドルです。利用規約が返金を行わないと明記しているため、年額払いを確定する前に月額払いで試すのが慎重な進め方です。
同社の公式見解は「ない」です。Read は自ら会議に参加することはなく、Read のアカウント保有者が招待したときにのみ参加するとしています。しかし実際には、登録したこともないのに自分の通話でこのボットを見つけたという不満が数多く寄せられています。これは別の参加者がカレンダーの自動参加を有効にしている場合に起こります。したがってボットは常に誰かに招待されていますが、その誰かがボットの存在に異議を唱えている当人とは限りません。自分の側でリスクを完全に消したいなら、手動参加モードを使ってください。
会議のチャットに「Read stop」と入力すると退出し、その時点までのレポートを生成します。「opt out」と入力すると退出し、会議データをすべて削除します。プライバシーポリシーは、ホストに限らずどの参加者でもこの操作を行えることを確認しています。非利用者がボットの会議参加を事前に遮断する方法は文書化されていません。
部分的に使います。プライバシーポリシーは、サービス内でモデルを学習させ改善するために情報を利用すると記述しています。明示的な例外が一つあり、Google Workspace の API で収集されたデータは汎用的・非個人化された AI/ML モデルの開発・改善・学習には用いられず、第三者の AI ツールにも許可されません。適用範囲を丁寧に確認してください。包括的な否定よりも範囲は狭いものです。
音声と映像の情報、およびそこから派生したあらゆる情報は、2 年を超えて保存されることはありません。カスタムのデータ保持設定は Enterprise+ プランでのみ提供されます。
実質的には利用者にあります。利用規約は録音の同意責任の帰属を明示していませんが、エンドユーザーへ Read AI のプライバシーポリシーを告知し、それらのユーザーがプライバシー上の権利を行使できる手続を維持することを求めています。全員の同意を要する法域では、この義務はツールを導入した組織にあります。
会議の取り込みは Zoom、Google Meet、Microsoft Teams で機能します。クライアントは Windows のデスクトップアプリ、iOS と Android のアプリ、Chrome の拡張機能があります。無料プランは 20 以上の言語対応を掲げ、iOS アプリは日本語、韓国語、簡体中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、ポルトガル語、イタリア語、ヒンディー語、ウクライナ語を含む 19 言語にローカライズされています。ウェブサイト自体は 10 のインターフェース言語で提供されています。
Ada はメールを基盤に動作する Read AI のエージェントです。ナレッジベースから質問に答え、会議を設定して日程変更に対応し、CRM のレコードを更新し、不在の後に遅れを取り戻す手助けをします。ada@read.ai 宛に「Get me started」と書いたメールを送れば有効になります。同社は、Ada が明示的な同意のある場合にのみ行動し、何かが送信される前に下書きを確認できるようにしていると述べています。リリース時点ではメール専用で、Slack と Teams への対応は計画段階でした。
両者が異なる問いを測っているからです。iOS アプリは 853 件で 4.88 点、これは自ら選んでインストールした人々の評価です。Trustpilot は 105 件で 1.3 点、こちらは他人の会議でこのボットに遭遇した人々の側へ標本が偏っています。当の Trustpilot プロフィールは企業による所有権の主張がなく、同社がそこでレビューを依頼したこともないため、標本は有料顧客を代表していない一方で、ベンダーの誘導によって嵩上げされてもいません。二つの数値は異なる問いへの答えとして読んでください。App Store の評価は利用者がこのツールを気に入っているかを教え、Trustpilot の評価はこのツールを自ら選ばなかった人々がそれをどう体験しているかを教えてくれます。