Whimsicalはブラウザで使うオンラインホワイトボード兼ビジュアルワークスペースで、「プロダクトをつくる人のためのホワイトボード」を掲げています。図で実装を設計・記録し、ワイヤーフレームでUIを形にし、チームやAIと協働します。ワークスペースには無限キャンバスのボード、テキストドキュメント、チャットで両方を作成・編集できるAIエージェントがあります。
運営は米国コロラド州デンバーのWhimsical, Inc.です。2021年のテックメディア報道では、同社は2017年にKaspars Dancisが創業、4年間の自己資金経営を経てAccel主導の3,000万ドルのシリーズAを調達しました。
選ぶ際の要点は2つ。無料プランで毎月新規作成できるのはボードオブジェクト50個とドキュメントブロック50個まで。AIはどのプランとも別課金です。
中心はボードです。図、ワイヤーフレーム、ホワイトボード用の無限キャンバスで、ユーザーフローとそのワイヤーフレーム、元になったブレインストーミングを並べて置けます。
ドキュメントはメモ、プロジェクト計画、ブリーフ、仕様、Wiki、議事録などに使え、Markdown、折りたたみトグル、シンタックスハイライト付きコードブロックに対応します。
Whimsical Agentはアプリ内蔵のAIエージェントで、今のファイルを離れずにチャットパネルで図を作り、コンテンツを探し、作業を改良します。
AIワイヤーフレームジェネレーターはWeb、モバイル、タブレット、スマートウォッチに対応し、画面をつないでワイヤーフローにできます。生成物は手作りと同様に完全に編集でき、公式にはClaude基盤とされています。Agentのチャットは開始した本人だけが見られ、ほかのワークスペースメンバーには非表示です。
リモートMCPサーバーはOAuthでワークスペースをClaude、ChatGPT、CursorなどのMCPクライアントにつなぎ、アシスタントはファイルを検索・読み取りしてからボードやドキュメントを作成・編集できます。作成ツールの対応はフローチャート、マインドマップ、シーケンス図、ワイヤーフレーム、自由配置のボード、付箋、表の7種類です。デスクトップアプリ経由のデスクトップ版MCPもあり、アプリを開いておく必要があり、設定にはサポートへの連絡が要ります。
最後の2つはコストに直結します。Agentはプロンプトの複雑さ、つまりAIが読んで推論する量に応じてクレジットを消費します。
ChatGPTプラグインは無料を含む全ChatGPTプランで使えますが、無料プランの利用はChatGPT全般のレート制限を受けます。
公開の顧客事例はベンダーが選んだものですが、チームが任せている具体的な作業がわかります。
共通するのは、初期の形づくりはWhimsical、ピクセル単位の作業は別ツールという流れです。Sharetribeは高忠実度デザインでFigmaに切り替え、GoodpatchはデザインツールとKeynoteを使い続けています。
プラン説明が想定ユーザーを示します。無料は「Whimsicalの評価用」、Proは「個人と小規模チーム向け」、Businessは「大規模チームと組織全体向け」です。
向かない層も3つあります。オフライン作業が必要な人(オフラインモードなし)、ローカライズが必要なチーム(インターフェースは英語のみ、スペルチェックは多言語対応)、若年層(利用は16歳超のみ)です。
Whimsicalはブラウザで動作し、3つのOS向けデスクトップアプリがあり、ネイティブのモバイルアプリはありません。
Whimsicalは編集者単位の課金で、閲覧者とゲストは無料です。料金ページは「Save 17%」ラベル付きの年払い表示で開き、Proは編集者1人あたり月$10、Businessは$20です。月払いの選択肢もあります。
| プラン | 年払い | 月払い | 月間の上限 | バージョン履歴 | ファイルアップロード |
|---|---|---|---|---|---|
| 無料 | $0 | $0 | ボードオブジェクト50個、ドキュメントブロック50個 | 7日 | 1ファイル5MB、合計1GB |
| Pro | 編集者1人あたり年$120 | 編集者1人あたり月$12 | オブジェクト・ブロック無制限 | 90日 | 1ファイル1GB、合計100GB |
| Business | 編集者1人あたり年$240 | 編集者1人あたり月$24 | 無制限、プライベートチーム・SAML SSO・SCIM付き | 無制限 | 1ファイル10GB、合計容量はページにより異なる |
年払いは2か月分無料扱いで、Proは$12を12回払う代わりに年$120です。Businessのストレージは料金比較表では「2TBから」、アップロードのヘルプ記事では合計500GBです。無料プランのエクスポートには「Made with Whimsical」の透かしが入り、ProとBusinessでは消えます。Proにすると2つの月間上限が外れ、透かしが消え、バージョン履歴が90日に延びます。
AIはどのプランにも含まれません。すべてのアカウントがAIクレジットを10個だけ一度受け取り、リセットされず全プラン共通です。その後は1個$0.10で、250個$25、1,000個$100、10,000個$1,000の3種類のパックで購入します。購入したクレジットは1年で失効します。本人だけがどのワークスペースでも使える個人クレジットと編集者全員で使うワークスペースクレジットがあり、両方あれば後者が先に使われます。消費量はタスクで変わり、ワイヤーフレーム生成は通常、単純な依頼より多く消費します。
無料分の説明はページで異なります。料金ページのFAQは無料プランに「メンバーごとにAIクレジット10個」が含まれるとし、2024年10月2日最終更新のAI補足規約はWhimsical AIをサブスクリプションに追加料金なしで含むとしています。ヘルプ記事は上記のアカウント単位の従量制です。
Whimsicalの代替ツールを絞り込む際、ある独立系ソフトウェアディレクトリはMiro、LucidChart、draw.ioを主な競合に挙げ、Whimsicalを図・フローチャート・ワイヤーフレームのカテゴリに分類しています。同じディレクトリにはOmniGraffle、yEd、Mural、Milanoteも並んでいます。
| 選択肢 | ディレクトリでの説明 | Whimsicalより合いそうな場面 |
|---|---|---|
| draw.io | 無料・オープンソースと表示されたオンライン作図ツール | 編集者ごとの料金なしで作図したい場合 |
| yEd | 図を自動配置する無料のデスクトップアプリ | 自動レイアウト付きの無料デスクトップ作図 |
| LucidChart | ブラウザでフローチャートなどの図を作成・公開 | 専門の作図スイートを比較するチーム |
| Mural | 現代のチーム向けビジュアルコラボレーション空間 | ワークショップ形式の共同作業 |
| OmniGraffle | Webサイトのワイヤーフレームなど精密な図 | 素早い低忠実度の下書きより精密な静的レイアウト |
| Milanote | クリエイティブ作業向けのメモアプリ | ゆるやかな創作メモ |
これらはカテゴリ説明で、直接比較テストではありません。Whimsical自身の違いは、全プランで閲覧者とゲストが無料であることと、アプリ内Agentと外部アシスタント向けMCPを併せ持つことです。
はい、制限付きです。毎月新規のボードオブジェクト50個とドキュメントブロック50個、7日間のバージョン履歴、透かし入りのエクスポートが使えます。
アカウントごとに10個を一度だけ受け取り、毎月リセットはされません。追加分はどのプランでも1個$0.10で別途購入します。
AI規約は、顧客データをWhimsical AIのモデル学習に使わないとしています。ただし自発的なフィードバックか許可があれば、AI利用のデータがモデル改善に使われることがあります。