Stable Diffusion Onlineは、ブラウザ上で動く生成ワークベンチです。プロンプトを画像と短い動画に変え、隣には手持ちの写真を処理する一括編集ツールが並びます。利用規約はこれを「Black Technology LTDが運営するウェブベースのAI画像生成・編集サービス」と定義しています。
誰が運営しているかを先に確かめたほうがよいのは、サイト名が指す対象が別にあるからです。Stable Diffusionは他組織と結びついた公開配布のテキスト画像生成モデル群であり、このサイトのトップページが冒頭で説明しているのもサービスそのものではなくそのモデルです。今回確認したトップ、利用規約、プライバシーポリシー、許容利用ポリシー、ライセンスの5ページのどこにも、本サイトが当該モデル開発元と従属関係にあるのか、ライセンスを受けているのか、独立しているのかを述べた記述はありませんでした。関係を主張も否認もしていないため、本ページもどちらの立場も取りません。
自社のエンジンに触れる場面では、Stable Diffusionは一度も出てきません。許容利用ポリシーは画像生成機能がnano-banana系列とseed-dream系列のモデルを使う場合があると開示する一方、トップページのFAQは今もStable Diffusion XLと答えています。公開された2つのページが異なる答えを示しており、本ページはどちらが正しいとも断定しません。サイト名はブランドとして、ポリシーページは製品説明として読むと筋が通ります。
作成メニューはテキスト→画像、画像→画像、テキスト→動画、画像→動画で構成され、同じエンジンにプリセットを被せた写真エフェクトと動画テンプレートが続きます。
画像側は全部で九つ掲載され、系列ごとに三組へ分かれます。GPT Image 系列が三つ(GPT Image 2、GPT Image 1.5、GPT Image 1)、Seedream 系列が三つ(Seedream 5.0、Seedream 4.5、Seedream 4.0)、Nano Banana 系列が三つ(Nano Banana 2、Nano Banana Pro、Nano Banana)です。動画側は五つで、二つの系列に分かれます。Seedance が三つ(Seedance 2.0、Seedance 1.5 Pro、Seedance 1.0 Pro)、Kling が二つ(Kling 3.0、Kling O3)です。
この棚が、ここでいう「品質」の意味を変えます。サービス側はエンジンを学習させても所有してもおらず、アクセス権を再販しているだけです。出来栄えは主に選んだモデルの水準であり、サービス層が決めるのはどのモデルを並べるかと、1回あたり何クレジット引くかです。
具体的な上限は各モデルページにあります。旗艦の画像モデルページは、GPT Image 2が柔軟な出力サイズに対応し1K、2K、最大4Kの結果まで使えると明記し、参照画像を上げてから何を保ち何を変えるかを書く進め方も示しています。
Seedance 2.0は動画パラメータの範囲を一行で公開しています。テキスト→動画または画像→動画、standardまたはfast、長さ4〜15秒、480p・720p・1080p、選んだ画面比、そして音が必要なときに有効にするgenerate_audioです。
トップページも各モデルページも同じワークベンチなので、1つの流れでサイト全体を扱えます。
お金がかかる勘所は4番目です。GPT Image 2のワークベンチは1:1、1K、高速、1枚で3を、Seedance 2.0は16:9、480P、5s、1本で249を表示します。最低解像度の短い動画1本が、既定設定の画像1枚のおよそ80倍にあたる計算です。
このサービスが向くのは、制御されたパイプラインより使える下書きのほうが重要な仕事です。
費用の形は2つの例で見えます。製品写真のバリエーションを20枚作る運用者は毎回が既定設定の画像1枚、3クレジットなので安く済みます。短い動画を5本作るSNSチームは5秒480pの既定設定1本で249クレジットとなり、別の予算帯に移ります。
商用利用についてのサービス自身の案内は全工程に及びます。成果物はコンセプト検討、広告ラフ、製品ビジュアルに適し、公開前には文言、商標、人物、ライセンス素材を人の目で確認すべきという内容です。
向いている場合:
向いていない場合:
もうひとつ挙げておくべき層があります。Stable Diffusion自体を探して流れ着いた購入者です。ある第三者の消費者レビュープラットフォームでは、あるレビュアーがStable Diffusionを使っているつもりで年額を支払い、使ってみて初めて想定していた提供元ではないと気づいたと書いています。1件の事例であって一般的な傾向ではありませんが、そこに書かれたずれ自体は構造的です。
この規模のツールとしては運営者情報が珍しく追いやすくなっています。利用規約は運営者をBlack Technology LTDと記し、英国の法人登記にも同名の会社があります。登記番号14313040、非公開有限会社、2022年8月23日設立、登記住所はロンドンです。ただし登記記録自体はこのウェブサイトに触れておらず、サイト側も法人番号を公開していないため、両者は明示的な結びつきではなく名称と法域が一致する水準で噛み合っています。
はっきりしていることが3つ、はっきりしない重要なことが1つあります。
課金の仕組みははっきりしています。生成はクレジットで計量され、利用規約は有料プラン、クレジット、サブスクリプションが決済画面に表示される価格で請求されると記し、ワークベンチは送信前に選んだ設定に対応するクレジットを表示します。観測された2つの既定値が幅を示します。旗艦の画像モデルの1:1、1K、高速、1枚は3、16:9、480p、5秒の動画1本は249です。
返金の立場もはっきりしていて、書き方は率直です。法が求める場合を除き購入は返金されず、購入前にプランの詳細をよく確認するよう添えられています。法定の例外は法域によって変わりますが、既定は返金なしです。
無料の経路があることもはっきりしています。トップページが無料のAI画像生成器で作品を作れると告げているからです。ただしその一文は、無料枠がどれだけで、どう戻るのかを述べていません。
はっきりしないのは料金表です。今回はフッターのPricingリンクも、ロケール接頭辞つきの同等パスも、どちらもサイト自身の404ページに落ち、未ログインの訪問者にはプラン名も価格もクレジット枠も見えませんでした。本ページが月額を書かない理由です。ログイン後の決済画面を唯一の出所とし、年単位の契約に入る前に読んでください。
検討に値する方向が3つあり、最初のひとつはサイト自身の開示から出てきます。
モデル提供元へ直接行く。 許容利用ポリシーは、動画生成機能がveo3、seed-dance、sora系列のモデルを使う場合があると述べています。これらの系列は元の提供元や他の再販事業者からも購入できるため、必要なのが1つだけなら公開元で直接買うほうが中間の層を1つ省けます。代わりに、このサイト最大の利点であるモデル切り替えと単一のクレジット残高は手放すことになります。
Stable Diffusionを自分で回す。 ここに辿り着いた人が本当に探していたのはこちらである場合が多く、性格の異なる製品です。ローカルの重み、生成ごとの課金なし、サンプラーとチェックポイントの完全な制御と引き換えに、ハードウェアと導入・調整の時間を払います。
ホスティング型の生成器を横に並べる。 ある第三者のソフトウェアディレクトリは、このサービスをMidjourney、Qwen Image、DALL-E 3と同じ括りに入れ、代替142件を集計しています。ただし最終更新が2023年12月、紹介文もモデルカードから引き写されているため、出発点の一覧としてのみ使い、機能は各社で確認し直すほうが安全です。
ここに添えておく注意が1つあります。同じ表示名を使うサービスは1つではなく、ある消費者レビュープラットフォームには名称が同じでドメインの異なる別プロフィールが存在します。決済情報を入力する前にアドレスバーを確認してください。
コンテンツ規則は厳格で、実際に執行されています。 利用規約は性的・ポルノ・ヌード・フェティッシュ・アダルト・露骨な表現を含むNSFWコンテンツの生成、編集、アップロード、要求、配布を禁じ、許容利用ポリシーはプロンプトとアップロード、出力を自動システムと人手の審査で確認しうるという条項を加えます。リスクがあると判断されれば、アクセスはいつでも停止または終了されえます。
公開されたページどうしで使用モデルの記述が食い違っています。 許容利用ポリシーは画像側にnano-bananaとseed-dream、動画側にveo3、seed-dance、soraを挙げます。ナビゲーションにはポリシーが触れないGPT ImageとKlingが並び、トップページのFAQはStable Diffusion XLと答えます。どれが現状であってもおかしくなく、本ページは互いに食い違っているという事実だけを記録します。
サイトの一部は明らかに追随できていません。 トップページのFAQはSDXLとSDXL Turboを中心に書かれ、ライセンスページには2022年8月22日付のCreativeML Open RAIL-M本文が元の著作権表記のまま置かれています。一方で利用規約と許容利用ポリシーの日付は2026年4月です。
データの扱いについても2つのページが食い違います。 トップページはいかなる個人情報も収集も利用もせず、テキストも画像も保存しないと記します。プライバシーポリシーは同意を得て個人情報を収集し、サービスに必要な期間保持し、Googleのプロフィールでアカウントを先に埋めると説明します。両者が同じ仕組みを指すことはできません。
法的な負担は利用者側に置かれます。 提出するすべてについて権利を自分で確保する必要があり、総責任の上限は請求発生前12か月に当該サービスへ支払った金額に限られます。利用規約は英国法に準拠し、サービスは現状有姿・利用可能な範囲で提供されます。
出力の権利には未解決の縁が残ります。 トップページのFAQは本サービスで作られた画像が完全にオープンソースであり、CC0 1.0 Universal Public Domain Dedicationの下にあると述べつつ、AI生成画像の著作権は法域によって異なるとも認めています。その回答は今のモデルの棚ではなくStable Diffusionを対象に書かれているため、CC0の一文がnano-banana、seed-dream、Kling、GPT Imageの各エンジンの出力まで今も覆うかは確立していません。
独立した検証は薄いままです。 使える一次体験は、ある第三者の消費者レビュープラットフォーム1か所に集まっています。レビュー12件、総合2.0、星1つが76%で、企業が引き受けていないプロフィールであり、レビュー依頼の履歴もありません。12件は点数が重みを持つ標本規模に届かないため、品質の結論は出しません。数えられるのは主題です。この12人のうち6人が解約、返金、返答のないサポートの問題を挙げています。
利用者の内容をモデル学習に使うかについては、何も公開されていません。 プライバシーポリシーは法が求める場合を除き個人を識別できる情報を公開も第三者提供もしないと約束し、運営者がGDPR上のデータ管理者であり処理者でもあると述べます。ただしプロンプトやアップロード、出力が学習に使われるかについては一行もありません。どちらの方向の約束でもなく、文書の空白です。
利用規約はBlack Technology LTDが運営するウェブベースのAI画像生成・編集サービスと説明しています。今回確認したページのどこにも、この運営者がモデル開発元と従属関係にあるのか独立しているのかを述べた記述がないため、公開された答えは存在しません。
読むページによって変わります。許容利用ポリシーは画像にnano-bananaとseed-dream、動画にveo3、seed-dance、soraを挙げ、ナビゲーションにはGPT Image、Seedream、Nano Banana、Seedance、Klingが並び、トップページのFAQはStable Diffusion XLと答えます。
法が求める場合を除き、購入は返金されません。法定の権利は適用される場所では有効ですが、公開された規約に裁量による返金の約束はなく、第三者プラットフォームには解約に苦労したというレビュアーが複数います。
トップページのFAQは本サービスで作られた画像をCC0 1.0の下に置きつつ、AI画像の著作権が法域によって異なると注意し、モデルページのFAQは公開前に文言、商標、人物、ライセンス素材を人の目で確認するよう求めています。
公開されているプライバシーポリシーはこの問いに答えていません。収集と保持、GDPR上の役割、法が求める場合の共有の例外は扱いますが、学習については言及がありません。正直な答えは、サイトが述べたことがない、です。