Live3Dは、一般的なウェブカメラで3Dアバターを動かすWindowsデスクトップ向けのVTuberソフトウェアスイートです。自分の3D VTuberアバターをアップロードして配信を始めたり動画コンテンツを作ったりできるほか、同じアバターをオンライン会議でも使えます。
運営はVTuberのための創作プラットフォームづくりに注力していると述べ、世界で100万人を超えるVTuber・配信者・YouTuber・アーティストに提供してきたとしています。ただしこれは自社公表の数値で、第三者監査を経たものではありません。
スイートは4つの製品に分かれます。トラッキングと配信出力を担うVTuber Maker、アバターの装飾とリギングを担うVTuber Editor、ポーズ参考を提供するVTuber Gallery : Anime Pose、視聴者側の演出を担うVTuber Extensionです。
対象範囲は意図的に狭く取られています。3Dモデルだけを扱うのかという問いに公式FAQは肯定で答え、3Dモデルのほうが感情表現や身体言語の効果が2Dよりはるかに高いという判断を理由に挙げています。
公式ページには会社名が3通り出てきます。プライバシーポリシーはLive3D Limitedの名義で始まりながら問い合わせ先をZingFront Limitedとし、フッターの著作権表記はLIVE3D INCです。利用規約は設立国を最後まで明かさず、紛争を運営者の設立地の裁判所の専属管轄としています。
学校や職場のネットワークにこのサイトを勧める前に、もう一点知っておく必要があります。公式サイトマップには、VTuber製品と同じドメイン上に露骨なアダルト向けAI画像生成ページが並んで登録されています。
ウェブカメラが1台あれば安定した高精度の顔・頭部トラッキングが使え、手のトラッキングはLeap Motionの有無にかかわらず動作すると製品ページは説明します。段階を分けるのはハードウェアではなくプランです。無料プランは基本の顔・頭部トラッキングのみ、最安の有料プランで高度な顔トラッキングとリップシンク、上半身トラッキングが開きます。手のトラッキングと体の回転トラッキング、舌出し表情はその上のプランから、XsensやNoitomといった業務用モーションキャプチャ機材は最上位プランでのみ対応します。
VTuber MakerのOBS仮想カメラをOBSの配信ツールと組み合わせると映像がリアルタイムで視聴者に届き、グリーンバック撮影と透過撮影が代替手段になります。3つとも無料プランの機能一覧に含まれています。
編集は配信アプリではなく別のプログラムで行います。使用と編集を構造として分離し、ローカルのメモリ占有を大きく抑えたというのが運営の説明です。エディタは自作のVRMモデルを読み込み、小物やVTuber背景、ペイントを加えてリギングし、アニメーションはGoogle Blockly Flowのイベントノードで動作要素をひとつの流れにつなぎます。表情はブレンドシェイプで動き、そのブレンドシェイプはAppleのiPhoneのブレンドシェイプ標準に準拠するとしています。
標準のカタログはVTuberモデル40点以上、アセット100点以上、アニメーション50点以上、背景40点以上で構成され、アセットは帽子や小物から角、翼、尻尾まで14種類に分かれます。更新間隔は2週間に1回のメジャー版、週1回のマイナー最適化更新と明記されています。
VTuber Extensionは演出の一部をチャット側へ移します。仮想エフェクトを自分で設定し、配信中に動作や表情のフローを再生し、視聴者がbitsを使ってそれを起動できるようにします。運営はこれをエンゲージメントとビッツ収入につなげる経路と位置づけています。
ホワイトボードは同じシーンをプレゼン画面に変えます。PowerPointや画像、動画、PDFなどのファイルを読み込み、視聴者の目の前にそのまま映せます。
向いている人:
向いていない人:
サポートはコミュニティとメール、メッセンジャーのグループに分かれ、運営は自社チャネルが24時間体制で質問に答えるとしています。問い合わせに返信がなかったという第三者レビューの記述とは噛み合わない主張です。
料金ページは月額タブで開き、カードが4枚並びます。有料カードはサイト内で決済を受けません。カードの上にはSteamでの支払いのみ対応と書かれ、有料ボタンはGo to Steam Payです。金額の横の星印は割引ではなく、カード内に書かれた商用利用の上限を指しています。
| プラン | 月額タブの表示額 | そのプランで開くトラッキング | 透かしと商用利用 |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | 基本トラッキング(顔・頭部) | 透かしあり/商用利用は限定* |
| Lite Suite | $3.9* | 高度な顔トラッキング、リップシンク、上半身トラッキング、Leap Motion | 透かし除去可/月間収益* ≤ $2000 |
| Plus Suite | $16.9* | 手のトラッキング、体の回転トラッキング、舌出し表情 | 透かし除去可/月間収益* ≤ $5000 |
| Pro Suite | $99.9* | Xsensモーショントラッキング、Noitomモーショントラッキング | 透かし除去可/商用利用は無制限 |
Yearly(up to 25% OFF)と書かれた2枚目のタブにはカードが2枚しかなく、どちらも同じ年額契約を2通りの表記で示します。Lite Suite - 1 YearはSave $11と$3 /mo、$36 billedを、Plus Suite - 1 YearはSave $54と$12 /mo、$149 billedを並べます。無料プランと最上位プランに年額カードはありません。法人向けの窓口は$1K~?とContact usのボタンだけで、全身モーションキャプチャ、多人数同時接続、動作の録画、iPhoneでの撮影、3Dシーンといったサブスクリプションにない機能はここに集まっています。
返金の扱いは2つの公式文書で別々に書かれ、どちらも互いに触れていません。利用規約は、適用法が別途求める場合を除き、すべての購入は最終であり返金されないとしています。返金ポリシーのほうは狭い窓口を残します。自社のシステム不具合による問題であれば初回支払いから24時間以内に全額返金を受けられ、ここでいう初回支払いとは識別済みアカウントでの最初の支払いを指し、更新やプラン変更、再購入は含みません。同じページには、STEAM経由で購読した場合は返金に対応しないとも書かれています。有料プランがすべてそのストアを経由する以上、24時間の窓口は通常の経路で買った人には届きません。
解約はセルフサービスです。Profile → My Plan → cancel the subscriptionの順に進めると、支払い済み期間の最終日に効力が生じ、残り期間の返金はありません。
選択を決めるのは価格ではなくフォーマットです。Live2DモデルはVTuber Makerでは使えないため、2Dアバターに決めた人は料金にかかわらず別のプログラムへ行くことになり、アバター自体を造形したい人はモデリングツールを別途併用する必要があります。
低評価を残した人は代替製品を名指しし、その分布も一貫しています。直近の英語の低評価100件のサンプルでは、VSeeFaceが5回、VRoid Studioが5回、Warudoが3回、VTube Studioが2回、VNyanが1回挙がりました。VRoid Studioは運営自身の基準点でもあり、VRMファイルを作る際に使うよう公式FAQが勧めているのがまさにそれです。つまりこのスイートが競うのは素材ライブラリとエディタ、チャット拡張であって、VRMアバターを画面に出す唯一の経路であることではありません。
運営自身も競合3製品を名指しした比較を出していますが、これは実測結果ではなく運営の主張として読む必要があります。ある製品より編集の自由度と顔トラッキングの精度が高いとし、オープンソースのトラッカーより暗所や明所での精度・安定性・CPU負荷で勝るとし、Live2D中心のツールに対しては3Dの優位を挙げます。今回のメディア検索では、これらの製品をまたぐ独立したベンチマークは見つかりませんでした。
VTuber MakerはVTuberモデルを作りません。VTuber Makerで3Dモデルを直接作ることはできないというのが公式の回答で、決められた道筋はVRMを外部で作ってから取り込んで編集することです。
第三者レビュープラットフォームでは、言語を英語に絞った1,554件のユーザーレビューのうち80%が好評です。同じプラットフォームの直近の英語低評価100件のサンプルでは、25件が無料ダウンロードと有料機能の落差に集中し、アップデート後に無料で使えていた機能がサブスクリプションの向こうへ移ったという記述もそこに含まれます。もう一つのかたまりは運用面です。100件のうち8件は登録の確認メールが届かなかったと書いており、デスクトップアプリが別アカウントを要求する以上、最初の利用そのものが止まります。
VTuber Editorはvrmモデル形式しか扱わないため、FBXやGLB、Live2Dのアセットは変換するか諦めることになります。モバイル版はなく、macOSやLinux向けのビルドも公開されていません。
中間の2プランはライセンスに月間収益の上限を付けています。安いほうは月間収益* ≤ $2000、その上は月間収益* ≤ $5000で、商用利用の無制限を明記するのは最上位のサブスクリプションだけです。
所有権の書き方は利用者に有利です。アップロードしたコンテンツの所有権は利用者に残り、運営側に与えるライセンスはサービスの運営に必要な範囲に限られます。モデル学習についても黙っておらず、明確な立場を示します。アップロードされた利用者コンテンツを自社のAIモデルの学習に使わないと書き、別のプログラムや機能のために事前に明確に通知する場合だけを例外としています。
一方でポリシーが触れていないのがウェブカメラそのものです。プライバシーポリシーは登録情報と請求情報、サーバーログを扱い、不正防止のためサービス利用時のIPアドレスを記録するとしていますが、ウェブカメラ、カメラ、顔という語は一度も出てきません。顔トラッキングのデータをどう扱い、どれだけ保持するのかについては何も述べられていないことになります。年齢の基準も文書ごとに違います。規約は13歳以上としますが、プライバシーポリシーは18歳以上であるか、13歳以上で保護者の許可を得ていると表明するよう求めます。
利用規定は未成年が関わる性的コンテンツを禁じる一方、アダルト向けコンテンツ全体は制限しておらず、公式サイトマップは露骨なAI生成ツールをVTuberのページと並べて登録しています。メインのナビゲーションからは入れませんが、同じブランドの下でインデックスされています。
配信はできますが、制約は目に見えます。無料カードには基本の顔・頭部トラッキング、仮想カメラ、グリーンバックと透過配信、アバター6点、背景6点、アップロード枠1つが並び、透かしが付くという但し書きも添えられています。リップシンクと上半身トラッキング、透かしの除去は最初の有料プランからです。
作れません。このアプリはアバターを動かすもので、造形するものではありません。モデリングツールでVRMを作り、エディタから上げ、そのうえで小物とペイントを加えます。自分で作りたくない場合は、専用アバターを制作する有料の依頼サービスが別にあります。
使えません。エディタはvrm形式しか受け付けず、運営はこれを未実装ではなく3Dを選んだ意図的な判断だと説明しています。
有料プランはすべてゲームストアへ移って決済され、そこはまさに返金ポリシーが明示的に除外している経路です。利用規約はさらに踏み込み、すべての購入は最終だとしています。結果として24時間の不具合返金の窓口は、多くの購入者が通らない経路にだけ当てはまります。
規約は使わないと答えています。別途通知し法が求める同意を得る場合を除き、アップロードされたコンテンツが運営のAIモデルの学習データに使われることはありません。ただしプライバシーポリシーは、その文言をウェブカメラや顔トラッキングのデータにまで広げていません。