KiroはデスクトップIDE、CLI、Webアプリ、iOSアプリ、Kiro Crewとして提供されるAIコーディングエージェントで、プロンプトを実行可能なスペックと動くコードに変えるのが軸です。まず要件、アーキテクチャ設計、順序付きタスクを作り、エージェントが並行して実装します。
KiroはAWS社内の小規模チームが開発・運営し、Kiro IDEとCLIはAWSカスタマーアグリーメントに基づく「AWS Content」としてライセンスされます。AWSアカウントは不要で、GitHub、Google、AWS Builder ID、AWS IAM Identity Centerでサインインします。2025年7月にプレビュー公開され、現在はクレジット制プランと無期限の無料プランがあります。
IDEはCode OSSベースで、オンボーディング時にVS Codeの設定、テーマ、Open VSX互換プラグインを取り込めます。無関係な他社も別ドメインでKiroの名を使いますが、本ページは kiro.dev のAI開発ツールを扱います。
スペックが目標を定め、steeringとpowersが文脈を与え、hooksが後続作業を自動化し、プロパティベーステストが結果を検証します。全画面が共通のエージェントハーネスを使うため、steeringルールは一度設定すれば対応画面すべてで同じに動きます。
コードを書く前にKiroは自動推論で要件の矛盾や抜けを確認し、EARS形式の要件からプロパティを抽出して、実行時に数百〜数千のランダムなテストケースを生成します。このテストは標準で任意、正しさの検証はIDEのみ、要件分析はCLIでも使えます。
プロンプトは標準で、フロンティアモデルと意図判定・キャッシュ用の専用モデルを組み合わせるルーターのAutoに送られ、モデルの手動選択もできます。OpenAIはGPT-5.6のSol、Terra、Lunaの3段階、AnthropicはClaudeのOpus 5、Opus 4.8、Sonnet 5、Sonnet 4.6、Sonnet 4.5、Haiku 4.5です。オープンウェイトモデルにはDeepSeek 3.2、MiniMax M2.5、GLM-5、Qwen3 Coder Nextなどがあります。同じ作業でもモデルでコストが変わり、Sonnet系の倍率は1.3x、Opusは2.2x、Qwen3 Coder Nextは最も低い0.05xです。
kiro-cli chat --no-interactive を実行し、承認者がいないため --trust-all-tools か範囲を絞った --trust-tools で権限を事前に与えます。Kiroはソフトウェアチーム、企業、大規模組織のプロ開発者向けで、ユーザー単位で最大500人のチームまで販売されます。向いているのは次のケースです。
ブラウザやスマートフォンで無料で使いたい開発者には向きません。WebとiOSアプリは有料で、エージェントを多用しつつ月額を抑えたい場合にも最適ではありません。
エンタープライズプロファイルは米国東部(バージニア北部)、欧州(フランクフルト)、AWS GovCloud(US)でホストされ、SSOはOkta、Entra ID、AWS IAM Identity Centerに対応します。
Kiroの価格はクレジット制で、米ドル建て・税抜き、有料プランはユーザー単位です。
| プラン | 価格 | 月間クレジット | モデル | 追加クレジット |
|---|---|---|---|---|
| Kiro Free | 月額$0 | 50 | オープンウェイトモデルとClaude Sonnet 4.5 | 提供なし |
| Kiro Pro | 1ユーザー月額$20 | 1,000 | プレミアムモデル | 1クレジット$0.04 |
| Kiro Pro+ | 1ユーザー月額$40 | 2,000 | プレミアムモデル | 1クレジット$0.04 |
| Kiro Pro Max | 1ユーザー月額$100 | 5,000 | プレミアムモデル | 1クレジット$0.04 |
| Kiro Power | 1ユーザー月額$200 | 10,000 | プレミアムモデル | 1クレジット$0.04 |
クレジットはリクエスト数ではなく作業量の単位で、簡単なプロンプトは1クレジット未満、スペックのタスクは通常それ以上かかり、0.01クレジット単位で計測されます。スペックの調整、タスク実行、hook実行も消費対象です。トップページはプランを特定せずにクレジット制を「日次・週次のレート制限なし」と説明する一方、料金ページの注記は無料プランのモデル利用が「レート制限の対象」だとしており、両ページは一致していません。
プランのクレジットは請求月初めにリセットされ、繰り越されません。追加クレジットは例外で、パックは$5(125クレジット)から$100、同時保有は5パックまで、購入から12か月で失効します。両方を使い切ると翌月か追加購入までリクエストが止まります。
ソーシャルログインまたはAWS Builder IDで無料プランから初めてアップグレードすると、サブスクリプションに$20分が充当されます。請求は暦月単位で、月途中の初回アップグレードは日割り、月途中のダウングレードは当月全額、解約後は月末まで有料プランが続きKiro Freeに切り替わります。今回確認した請求ページは返金依頼をサポート対象に挙げるが、返金期限は書いていません。AWS GovCloud(US)の価格は約20%高く、無料プランはありません。
ある製品ローンチコミュニティはKiroの類似製品にCursor、Claude Code、Kilo Codeを挙げており、うち2つが比較に役立ちます。
プロパティベーステストが示すのは正しさの証拠であって証明ではなく、形式検証でもありません。プロパティが弱いか不変条件が誤っていると、動作が誤っていてもテストは通り、外部サービス依存の要件にはモックや例ベースのテストが必要な場合があります。
無料プランと個人向け有料プラン(ソーシャルログインまたはAWS Builder ID)では、Kiroは質問、その他の入力、生成した応答やコードを、モデル学習を含むサービス改善に使う場合があります。収集は初期状態で有効で、IDE設定のApplication > Telemetry and ContentでContent Collection for Service Improvementを外すとオプトアウトできます。エンタープライズユーザーのコンテンツはサービス改善に使われず、テレメトリとコンテンツ収集から自動的に除外されます。エンタープライズ向けページはPro、Pro+、Pro Max、Powerのコンテンツを基盤モデルの学習に使わないと広く書き、個人サブスクライバーに範囲を絞ったデータ保護ページと一致しません。
保持期間もプランで異なり、無料プランの入力はオプトアウト後も不正利用検知のため最長60日保存される場合があり、OpenAIのGPTモデルに送られ分類器に検出された通信は最長30日保持されます。無料ユーザーと個人ユーザーのコンテンツは米国東部(バージニア北部)リージョンに保存されます。有料サブスクライバーにはAWSサービス条件に基づく出力の補償があります。
Kiro Webのサンドボックスでネットワーク接続を有効にすると、プロンプトインジェクション、コードや機密情報の流出、マルウェアのリスクが生じます。Kiroは接続先限定のアクセスを最も安全な段階と説明し、外部依存のないタスクでの利用を推奨します。
無期限のKiro Freeプランは50クレジットでオープンウェイトモデルとClaude Sonnet 4.5を使えますが、レート制限があります。Kiro WebとiOSアプリは有料です。
無料ユーザーとソーシャルログインまたはAWS Builder IDの個人サブスクライバーは、オプトアウトしない限りプロンプトや生成コードがモデル学習を含むサービス改善に使われる場合があります。IAM Identity Centerまたは外部IDプロバイダーでサインインするエンタープライズユーザーは対象外です。
いいえ。GitHub、Google、AWS Builder IDでサインインできます。
無料プランは月次リセットかアップグレードまで止まり、有料プランは1クレジット$0.04で追加購入するか上位プランに移れます。
標準はAutoです。有料プランではOpus 5などのClaudeモデル、OpenAIのGPT-5.6の各段階、オープンウェイトモデルも選べます。無料プランはClaude Sonnet 4.5とオープンウェイトモデルに限られます。